こんにちは、たける(@takerushima)です!
このページでは2022年3月下旬の時事問題を紹介&解説しています!
2022年3月16日〜31日までに起きた出来事のうち、受験・就活・資格試験に出題されやすい時事問題をまとめましたので、皆さんの勉強にお役立てください。
元教員の社会科塾講師がポイントをわかりやすくまとめました!
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このページで紹介している時事問題は、中高生のみならず、就職活動の大学生や社会人のかたなど、多くの方々にご活用いただいています。ありがとうございます。
- 中学受験、高校受験、大学受験の対策
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このブログでは、社会科の勉強という観点から、試験などに出題されやすい時事問題をまとめています。用語の丸暗記にならないよう、ポイントを押さえながら学習していくことが可能です。
- 用語の丸暗記にならないようポイントも解説しています!
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2022年3月下旬の時事問題はこちら!
まずは押さえておくべき2022年3月下旬の時事問題を見ておきましょう!
- 宮城・福島で最大震度6強の地震
- 初の「電力需給ひっ迫警報」を発令
- 2022年度予算が成立
- 新型コロナ関連:
まん延防止等重点措置が全面解除
高齢者の3回目接種80%を超える - ウクライナ情勢関連:
政府、キエフの呼称をキーウに変更
ゼレンスキー大統領が国会で演説 - ベルギーでNATO・G7・EU首脳会議
- 北朝鮮が新型ICBMとするミサイル発射
- 小笠原諸島の海底火山「噴火浅根」噴火
それぞれがどんな話題だったのか、押さえておくべきポイントは何かを順番に確認していきましょう!
2022年3月上旬の時事問題はこちらで紹介しています!
【1】宮城・福島で最大震度6強の地震
3月16日午後11:36頃、福島県沖を震源とするM7.4の地震が発生し、3人が死亡・200人以上が怪我をしました。
この地震で走行中の東北新幹線が脱線、設備の損傷なども多数見つかって福島〜仙台間が不通となっています。全線の復旧は4月20日前後を見込むとのことで、地震の影響で新幹線の運行に1ヶ月程度支障が生じることとなりました。
- 3月16日、福島県沖で地震が発生した
- 東北新幹線が脱線し、全線復旧まで1ヶ月程度かかる見込み
前回の記事で紹介した、東日本大震災から11年が経過したタイミングでの大きな地震でした。関東地方でも大きな揺れとなり、驚いた人も多かったと思います。
改めて、災害に備えるため自分の身の回りを確認することが大切ですね。(どのように災害に備えるかなどは、社会科や記述問題などでも出題されることが増えましたね。)
【2】初の「電力需給ひっ迫警報」を発令
3月22日から23日にかけて、初めてとなる「電力需給ひっ迫警報」が発令され、企業・家庭に節電が求められました。
この背景には、3月16日に発生した福島県沖での地震の影響で複数の火力発電所が停止したことに加えて、3月22日から23日にかけて、この時期にしては珍しい厳しい寒さや悪天候に襲われた結果、想定よりも電力需要が大きくなったことがります。
「電力需給ひっ迫警報」は、2011年3月11日の東日本大震災の時に、関東や東北で電力不足になることが見込まれたため、大規模な停電(ブラックアウト)を防ぐ目的で計画停電が実施されたことを受けて導入された警報です。導入後、一度も発令されることはありませんでしたが、今回初めての発令となりました。
今回は結果として大規模停電が発生することはありませんでしたが、発電・エネルギーのあり方を改めて考えさせられる出来事になりました。
- 初めてとなる「電力需給ひっ迫警報」が発令された
- 背景には福島県沖での地震や厳しい寒さの影響がある
太陽光発電の普及によって、老朽化した火力発電所の休止・廃止が相次いでいたところに、今回の電力不足という事態が発生しました。
電力をめぐっては、脱炭素をめぐる火力発電のあり方、太陽光発電のあり方、さらに原子力発電のあり方という大きな論点がいくつもあります。さまざまな意見・立場がありますが、それぞれの論点について、自分なりの考えを持っておくようにしたいですね。
【3】2022年度予算が成立
3月22日、通常国会で2022年度の予算が成立しました。
予算の規模は過去最大の107兆5964億円となっており、今年度も100兆円を超える規模になったことや、社会保障関係費と国債費がそれぞれ過去最大になったこと、歳入では企業の業績が回復し税収が過去最大になると見込んでいることなどが大きな特徴として挙げられます。
- 通常国会で予算が成立した
- 予算の規模は過去最大の107兆5964億円となった
- 社会保障関係費と国債費がそれぞれ過去最大になっている
予算について、今年度予算の特徴のほかに、社会科として押さえておくべきポイントなどをまとめた動画を撮影しました!
入試などでは円グラフの読み取り問題なども出題されますから、ぜひ動画でグラフを使った資料の読み取りにもチャレンジしてみてください。
【4】新型コロナ関連:まん延防止等重点措置が全面解除など
3月21日、多くの都道府県に発令されていたまん延防止等重点措置が全面解除となりました。全ての都道府県にまん延防止等重点措置が出ていないのは、1月以来約2ヶ月半ぶりのことです。
また、ワクチン接種をめぐっては、高齢者の3回目接種の割合が80%超えたことが政府の集計でわかりました。
さらに、12歳~17歳の3回目接種も4月開始の方針で準備が進められていることや、4回目接種を5月にも始める方向で政府が検討していることもニュースとなりましたから、こういった動きを知っておくと良いでしょう。
- まん延防止等重点措置が全面解除となった
- 高齢者の3回目接種の割合が80%を超えた
【5】ウクライナ情勢関連:ゼレンスキー大統領が国会で演説など
3月31日、政府はウクライナの首都キエフの呼称をキーウに変更すると発表しました。
ロシア語由来だったキエフからウクライナ語由来のキーウに変更することで、ロシアによる侵略を受けているウクライナへの連帯を示すねらいがあります。ウクライナのゼレンスキー大統領からは謝意が届いており、キーウ以外にもウクライナ語由来の呼称が使われていくことになります。
- キエフ→キーウ
- チェルノブイリ→チョルノービリ
- ハリコフ→ハルキウ
- オデッサ→オデーサ
また、ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、日本の国会で初めてとなるオンライン形式の生中継で演説を行いました。ロシアによるウクライナ侵略以降、ゼレンスキー大統領はオンラインで各国議会などで演説を繰り返しており、日本の国会でも初の演説となりました。
なお、日本の国会でオンライン形式で演説が実施されるのは初めてのことです。
チェルノブイリ(チョルノービリ)原子力発電所やサリン、津波、平和といった日本に響く単語を多く盛り込んだ、日本人に訴えかける内容の演説となりました。
- ロシアはチョルノービリ原子力発電所を戦争の舞台にした
- ロシアがサリンなどの化学兵器を使った攻撃をする可能性がある
- アジアで初めて平和を取り戻すためにロシアに圧力をかけ始めたのが日本である
- 既存の国際機関が機能しない。新しいツールの開発に日本のリーダーシップが大きな役割を果たす
- 政府はウクライナの首都キエフの呼称・表記をキーウに変更した
- ウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで国会演説を行った
- 演説では日本人に伝わりやすい単語が多く盛り込まれていた
ゼレンスキー大統領の演説は、他国のものと異なり柔らかい内容になったことも話題ですね。日本人に届きやすいメッセージ性が検討されていたことが伺えます。ウクライナ侵略から1ヶ月が経過しますが、引き続き、その行方はしっかりと追わなければなりません。
【6】ベルギーでNATO・G7・EU首脳会議
ロシアによるウクライナ侵略を受けて、NATO(北大西洋条約機構)・G7(先進7カ国)・EU(ヨーロッパ連合)のそれぞれの首脳会議が同日に実施されました。これらの首脳会議が同日に開かれるのは極めて異例なことです。
今回の首脳会議はベルギーの首都ブリュッセルで緊急に開かれたもので、G7の一員である日本からは岸田文雄首相も参加しました。
それぞれの首脳会合では、ウクライナ支援拡大やロシア制裁強化で合意がなされ、国際社会の連帯を示した形です。
ロシアによるウクライナ侵略をめぐっては、3月16日に国際司法裁判所が軍事行動停止を命じたり、3月24日に国連総会の緊急特別会合で人道決議が採択されるなどもしています。
- NATO・G7・EUの首脳会議が同日に開催された
- それぞれの首脳会議でウクライナ支援拡大やロシア制裁強化で合意した
【7】北朝鮮が新型ICBMとするミサイル発射
北朝鮮は3月24日、新型ICBMと見られるミサイルの発射実験を行いました。
ICBMとは大陸間弾道ミサイルのことで、一般的に5500km以上の射程を持つ弾道ミサイルのことを指します。このミサイルに核弾頭と呼ばれる核兵器をつけて飛ばすことができるため、核兵器や大量破壊兵器の運搬手段となるものです。
今回発射された新型ICBMはアメリカ全土が射程に含まれる可能性が指摘されており、アメリカにとって新たな脅威となり得る可能性が指摘されています。
この発射を受けて日本政府は4月1日、北朝鮮に追加制裁を実施することを了解しています。
- 北朝鮮が新型ICBMの発射実験を行った
今年に入ってから北朝鮮はミサイル発射実験を多く行っています。今回のミサイル発射を受けて政府は「これまでの一連発射とは次元の異なる深刻な脅威」と述べていて、北朝鮮をめぐって日本・アメリカ・韓国でどのように対応していくのかも考えさせられています。
【8】小笠原諸島の海底火山「噴火浅根」噴火
気象庁は3月27日、小笠原諸島に位置している海底火山「噴火浅根」が噴火したと発表しました。
日本の火山噴火をめぐっては2021年8月、同じく小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」が噴火し、沖縄県をはじめ太平洋側の地域に大量の軽石が漂着した出来事がありました。この時は漂着した軽石によって漁業やフェリーの運行に影響が出ました。
今回の噴火では、今のところ周辺への被害などは確認されていません。また、一部報道では「噴火浅根」ではなく「北硫黄島」の噴火である可能性も指摘されており、今後の分析が待たれます。
- 小笠原諸島の海底火山「噴火浅根」が噴火した
- 昨年は「福徳岡ノ場」が噴火し、大量の軽石による被害が発生した
時事問題の学習で大切なこと
受験・入試での時事問題の勉強というと、とにかく「大事な用語を覚えよう」となりがちですが、それだけでは十分な学習とは言えません。
出題者は決して、「どれくらい用語を知っているのか」という知識量だけを知りたいのではなく、「いかにニュース・世の中に興味を持てているのか」「みずから学ぶ姿勢を持っているか」という学習姿勢も測るために時事問題を出題することが多いからです。
- ニュースや世の中に興味・関心を持つことができているのか
- 一部の分野だけでなく、さまざまな話題に興味・関心を持っているか
- みずから積極的・能動的に調べ、学び続ける姿勢を持っているか
- 深い学びをできているか(課題が何かを認識し、その解決策を考えることができているか)
教員のとき、実際に時事問題を出題していましたが、知識を問うだけでは出題する意味があまりなくなってしまうんですよね…(クイズのようになってしまい学習の本質から外れてしまうことが多いんです。)
ですから、時事問題を勉強する際は、ひとつひとつの時事問題について、みずから主体的に興味や関心を持って、今の世の中で一体何が起きているのかを学ぼうとする姿勢が大切です。
重要な用語を押さえることはもちろん、わからないと思ったことは調べてみたり、「なぜ?」という観点を持って日々のニュースに触れようとするその姿勢こそが、時事問題の学習を深めることになります。
- 重要な用語は覚えるだけでなく、意味も理解しておく
- 内容や用語でわからないことがあれば調べて理解しようとする
- ひとつひとつの時事問題について、自分なりの意見や考え方を持ってみる
そういった学びの助けになるよう、大切なポイントをこの記事でまとめましたから、ぜひそれらを参考に勉強してみてください。
また、同じテーマの内容を、より詳しく動画で学べるよう、YouTubeに動画をアップしているので、こちらも見てみてください。