こんにちは、たける(@takerushima)です!
このページでは2022年4月下旬の時事問題を紹介&解説しています!
2022年4月16日〜30日までに起きた出来事のうち、受験・就活・資格試験に出題されやすい時事問題をまとめましたので、皆さんの勉強にお役立てください。
元教員の社会科塾講師がポイントをわかりやすくまとめました!
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このページで紹介している時事問題は、中高生のみならず、就職活動の大学生や社会人のかたなど、多くの方々にご活用いただいています。ありがとうございます。
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このブログでは、社会科の勉強という観点から、試験などに出題されやすい時事問題をまとめています。用語の丸暗記にならないよう、ポイントを押さえながら学習していくことが可能です。
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2022年4月下旬の時事問題はこちら!
まずは押さえておくべき2022年4月下旬の時事問題を見ておきましょう!
- 北海道・知床半島沖で観光船が沈没
- フランス大統領選挙、マクロン氏再選
- イーロン・マスク氏、ツイッター買収合意
- 政府が緊急経済対策を発表
- ワクチン4回目接種対象、60歳以上へ
- 円安が加速、1ドル=130円台に下落
- ウクライナ情勢関連:
国連のグテーレス事務総長がキーウ訪問
それぞれがどんな話題だったのか、押さえておくべきポイントは何かを順番に確認していきましょう!
2022年4月上旬の時事問題はこちらで紹介しています!
【1】北海道・知床半島沖で観光船が沈没
4月23日、知床半島の沖合で観光客を乗せた観光船が沈没し、14人が死亡・12人が行方不明になっています。
知床は2005年に世界自然遺産に登録されており、貴重な生態系や豊かな生物多様性が見られ、観光地になっている場所です。
詳しくは今後捜査などが行われることになりますが、4月末時点で指摘されている問題・課題として、1つ目に出航の判断や安全管理の規定に問題があったとみられる点、2つ目に通信設備が故障していたり電波の通じづらいキャリアの携帯電話が通信設備として申請されていた点、③寒冷地の観光船の救命設備は救命胴衣では不十分である可能性がある点、などが挙げられています。
- 北海道の知床半島の沖合で観光船が沈没する事故が発生した
【2】フランス大統領選挙、マクロン氏再選
フランスでは大統領選挙が行われており、1回目の投票が4月10日、決選投票が4月24日にそれぞれ実施され、現職のエマニュエル・マクロン大統領が再選されました。
フランス大統領の任期は1期が5年で3選禁止という制度になっており、2017年から大統領を務めるマクロン氏は2027年の次期大統領選挙には出馬しないということになります。
マクロン氏が再選されたことで、今後のフランス政治は引き続きウクライナ情勢などでEUと結束した路線を続けていくことになりそうな一方、6月に国民議会選挙が予定されており、その結果次第では政権運営が厳しくなる可能性もあります。
今回の大統領選挙では対立候補である極右政党のルペン氏が4割得票と躍進したほか、棄権票が増加したことなどが、マクロン政治への不満の表れとも捉えられています。6月の国民議会選挙の結果にも注目してみてください。
- フランス大統領選挙でエマニュエル・マクロン大統領が再選した
- フランス大統領の任期は1期5年、3選禁止
フランス大統領選挙が決選投票になるのは毎回のことですが、今回はルペン氏の得票率の高さが話題となっています。6月の国民議会選挙の結果は厳しくなることが予想され、現在の政治への不満や、フランス国内が分断されていることなどが指摘されています。
【3】イーロン・マスク氏、ツイッター買収合意
アメリカのTwitter社は4月25日、イーロン・マスク氏による買収の提案を受け入れることで合意したと発表しました。
イーロン・マスク氏はアメリカの電気自動車メーカーテスラ社や、宇宙産業メーカースペースX社のCEOを務める人物で、世界一の富豪とも呼ばれています。今回マスク氏はTwitter社の株式の100%を取得し、その買収総額は約5兆6000億円になるとのことです。
- Twitter社がイーロン・マスク氏による買収の提案を受け入れることで合意と発表した
【4】政府が緊急経済対策を発表
政府は4月26日、「コロナ禍における原油価格・物価高騰に対応する緊急経済対策」として、原油価格や物価高騰に対応する緊急経済対策を発表しました。
主な内容として、ガソリン補助金の上限を25円から35円へ引き上げることや、低所得の子育て世帯に5万円を給付すること、住民税非課税となった世帯にも10万円を給付することなどを掲げています。
また、夏に予定されている参議院議員通常選挙後に第2弾の経済対策を実施することを検討しています。
- 新型コロナによる需要と供給のバランスの崩れ:経済活動を活発に回していきたいと考える需要側と、新たな変異株などの登場で需要が落ち込むことへの警戒から生産回復には慎重な供給側との思惑の違い
- ロシアによるウクライナ侵略の影響:原油や天然ガスが豊富なロシアと、制裁を強める欧米諸国との対立が続いている
- 昨年発生したアメリカ・カナダなどでの干ばつ被害:深刻な干ばつがアメリカ・カナダ西部で発生し小麦が不作になったことで、小麦・食用油などの価格が高くなっている
- ロシアによるウクライナ侵略の影響:小麦の有数の産地であるロシアとウクライナが戦争している。特にウクライナの小麦の輸出をロシアが妨害しており、ウクライナ産小麦が市場に流通しにくくなっている
- 政府は原油価格や物価の高騰に対応する緊急経済対策を発表した
- ガソリン補助金の引き上げや低所得世帯への支援が盛り込まれた
【5】ワクチン4回目接種対象、60歳以上へ
新型コロナウイルス感染症に関連して、厚生労働省が4回目接種の方針を決定しました。
厚生労働省によると4回目接種は、原則として60歳以上や18歳以上の基礎疾患のある人など、重症化リスクが高いとされる人が対象で、早ければ5月末から接種を開始するとのことです。これまでの分析から4回目接種は、3回目接種に比べて感染予防効果は短期間しか持続しない一方で、重症化予防効果は持続することがわかっているため、重症化予防を目的として実施されることになります。
また、ワクチンの3回目接種が若い世代を中心に低迷していることが課題となっています。
3回目の接種率は全体では53.1%となっているものの、20歳代は32.9%、30歳代も36.4%と、若い世代の接種が低迷していることが読み取れます(数値は5月2日時点、政府発表)。自治体は若い世代の接種率向上に向けて取り組みを始めています。
- 4回目接種の方針を厚生労働省が決定した
- 4回目接種は原則として60歳以上や18歳以上の基礎疾患のある人に対象を絞って実施される
- 3回目接種の接種率が若い世代を中心に低迷している
【6】円安が加速、1ドル=130円台に下落
前回の記事に続き、4月の下旬も急激な円安が続いています。4月末には外国為替市場の円相場(為替レート)が1ドル=130円台を記録し、約20年ぶりの円安水準となっています。
円相場は、3月初めまでは1ドル=115円程度で推移していましたが、3月に入ってから急激な円安が起きています。
この背景には、アメリカと日本の金融政策の違い(金利差の拡大)があります。
アメリカは、新型コロナによる景気停滞から回復傾向にあり、経済回復に伴ってインフレーション(物価が上昇し続けること)が発生していました。最近ではロシアによるウクライナ侵略による原油・食料品等の価格高騰の影響も加わり、40年ぶりとも言われる歴史的なインフレになっていました。このインフレを抑えるために、金融引き締め政策(利上げ)を行い、現在の加熱した状況を抑えようとしています。
一方の日本では、日本銀行によって2013年以降デフレからの脱却を目指す金融緩和政策が続けられてきました。新型コロナ禍から回復傾向ではあるものの、十分に景気回復していないことなどから、現在の金融緩和政策の維持の方針で、この日米の金融政策の違いが円安を呼んでいます。
現在の急激な円安が継続すると、輸入企業にとっては原材料などの輸入価格が高くなることで経営を圧迫することにもなりかねず、円安のデメリットが働く可能性が指摘されています。日本銀行が今後どのように対応することになるのか注目です。
- 円安(ドル高):円の価値が安くなり、ドルの価値が高くなること(例:1ドル=100円が1ドル=120円になる)
- 円高(ドル安):円の価値が高くなり、ドルの価値が安くなること(例:1ドル=100円が1ドル=80円になる)
- 円安のとき:輸出に有利、輸入に不利
- 円高のとき:輸入に有利、輸出に不利
- 3月以降、急激な円安が続いている(1ヶ月で10円程度円安になった)
- 円安の背景には日米の金利差の拡大がある
- 日本銀行は引き続き金融緩和政策を維持する方針を示している
為替相場は中3公民で習いますが、経済の話題は馴染みのない人も多いと思います。まずは基本的な事柄として教科書を見直して円安・円高とはどんな現象なのかを自分の言葉で説明できるようにし、上述の内容を理解しておきましょう。
【7】ウクライナ情勢関連:国連のグテーレス事務総長がキーウ訪問など
この4月下旬もウクライナ東部・南部を中心に激しい戦闘が続いています。ロシアは5月9日に第二次世界大戦の戦勝記念日(ナチスドイツに勝利したことを記念する日)を迎えるため、この日までに一定の成果をあげることを目指しているのではないかと指摘されています。
またウクライナでは、国連のグテーレス事務総長が首都キーウを訪問しました。グテーレス事務局長はウクライナ訪問前にはロシアのプーチン大統領とも会談を行っていて、その結果マリウポリの製鉄所に残されている市民の避難が、国連の仲介によって開始されています。
なおグテーレス事務局長が訪問している最中に、ロシアがミサイルでキーウへの攻撃を行いました。その行動が批判されています。
- ウクライナでは東部・南部を中心に激しい戦闘が続いている
- 国連のグテーレス事務総長がウクライナの首都キーウを訪問した
- マリウポリの製鉄所からの避難が国連の仲介で始まる
時事問題の学習で大切なこと
受験・入試での時事問題の勉強というと、とにかく「大事な用語を覚えよう」となりがちですが、それだけでは十分な学習とは言えません。
出題者は決して、「どれくらい用語を知っているのか」という知識量だけを知りたいのではなく、「いかにニュース・世の中に興味を持てているのか」「みずから学ぶ姿勢を持っているか」という学習姿勢も測るために時事問題を出題することが多いからです。
- ニュースや世の中に興味・関心を持つことができているのか
- 一部の分野だけでなく、さまざまな話題に興味・関心を持っているか
- みずから積極的・能動的に調べ、学び続ける姿勢を持っているか
- 深い学びをできているか(課題が何かを認識し、その解決策を考えることができているか)
教員のとき、実際に時事問題を出題していましたが、知識を問うだけでは出題する意味があまりなくなってしまうんですよね…(クイズのようになってしまい学習の本質から外れてしまうことが多いんです。)
ですから、時事問題を勉強する際は、ひとつひとつの時事問題について、みずから主体的に興味や関心を持って、今の世の中で一体何が起きているのかを学ぼうとする姿勢が大切です。
重要な用語を押さえることはもちろん、わからないと思ったことは調べてみたり、「なぜ?」という観点を持って日々のニュースに触れようとするその姿勢こそが、時事問題の学習を深めることになります。
- 重要な用語は覚えるだけでなく、意味も理解しておく
- 内容や用語でわからないことがあれば調べて理解しようとする
- ひとつひとつの時事問題について、自分なりの意見や考え方を持ってみる
そういった学びの助けになるよう、大切なポイントをこの記事でまとめましたから、ぜひそれらを参考に勉強してみてください。
また、同じテーマの内容を、より詳しく動画で学べるよう、YouTubeに動画をアップしているので、こちらも見てみてください。