こんにちは、たける(@takerushima)です!
このページでは2022年8月下旬の時事問題を紹介&解説しています。
2022年8月16日〜31日までに起きた出来事のうち、受験・就活・資格試験に出題されやすい時事問題をまとめましたので、皆さんの勉強にお役立てください。
元教員の社会科塾講師がポイントをわかりやすくまとめました!
このページの使い方
このページで紹介している時事問題は、中高生のみならず、就職活動の大学生や社会人のかたなど、多くの方々にご活用いただいています。
- 中学受験、高校受験、大学受験の対策
- 中学受験生をもつ保護者さまの学習
- 中学生・高校生の定期テスト対策
- 就職活動、公務員試験、社会人の資格試験対策
- 教員の方、教育関係者の方
このブログでは、社会科の勉強という観点から、試験などに出題されやすい時事問題をまとめています。用語の丸暗記にならないよう、ポイントを押さえながら学習していくことが可能です。
- 用語の丸暗記にならないようポイントも解説しています!
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2022年8月下旬の時事一覧
まずは押さえておくべき2022年8月下旬の時事問題を見ておきましょう!
- ロシアによるウクライナ侵略から半年(8/24)
- 政府、GX実行会議でエネルギー政策転換(8/24)
- 新型コロナ「全数把握」見直しを表明など
- NPT再検討会議、2回連続で決裂し閉会(8/26)
- パキスタン、洪水で死者1100人超と発表(8/30)
それぞれがどんな話題だったのか、押さえておくべきポイントは何かを順番に確認していきましょう!
2022年8月上旬の時事問題はこちらで紹介しています。
【1】ロシアによるウクライナ侵略から半年
2022年2月24日から始まったロシアによるウクライナ侵略から半年が経ちました。
当初はウクライナの首都キーウや、チョルノービリ原発(チェルノブイリ原発のウクライナ語表記)も戦場になり、現在はウクライナ東部から南部にかけてが主戦場となっています。
ロシアの侵略行為をめぐって、以下のような点が国際社会で大きな論点となっているほか、今月下旬はウクライナ南部のザポリージャ原発近くで砲撃が相次いでいることも深刻な話題となっています。
- NATO(北大西洋条約機構)を中心としたヨーロッパの安全保障のあり方
- 難民が多く発生した問題や、虐殺・拷問などの人権侵害問題
- 国連の安全保障理事会でロシアが拒否権を行使したことによる機能不全の問題
- エネルギーや食料品の価格高騰
21世紀という「平和の世紀」に、安全保障理事会の常任理事国であるロシアが戦争を起こしました。
時事問題としてももちろん大切ですが、それ以上に、ロシアの行いによって人権、そして数多くの命が奪われていることを認識しなければなりません。
ロシアが侵攻を開始して1週間の時点での動きは動画にもまとめてありますから、今一度内容を振り返ってみてください。
【2】政府、GX実行会議でエネルギー政策転換
8月24日、政府はGX実行会議でエネルギー政策を転換させる方針を表明しました。
GXとはグリーントランスフォーメーションのことで、再生可能エネルギーの使用をすすめる取り組みを指します。
2050年カーボンニュートラル実現や2030年温室効果ガス46%削減といった目標を達成する必要がある一方、足元ではウクライナ情勢を受けてエネルギー価格が高騰していたり、国内で電力やガスの需給がひっ迫する事態も起きており、エネルギーをめぐるあり方の検討がなされていました。
今回の政府の方針では、来年夏以降に複数の原発を再稼働させることのほか、次世代原発の建設を検討すべく年内に方針を示すことや、原発の稼働期間を延長させることなどが示されており、これは東日本大震災以降、原発の新増設を「想定していない」としてきた方針を転換することになります。
- GX=グリーントランスフォーメーションのこと
- GX実行会議で、従来のエネルギー政策を転換させる方針が表明された
- 政府は次世代原発の建設検討や、原発の稼働期間を延長させる方針
エネルギーをめぐる従来のあり方が転換へと向かいだしています。
日本では2011年の東日本大震災以降、原発のあり方をめぐる議論が続いています。
今回、政府が原発について新たな方針を示したことで、大きな動きを迎えることになりそうです。
【3】新型コロナ「全数把握」見直しを表明など
8月下旬は新型コロナ関連で多くの動きがありました。
オミクロン株「BA.5」による第7波と呼ばれる感染拡大の波が押し寄せている現在、次のような状況になっています。
- 8月21日、岸田文雄首相が新型コロナに感染、リモートで公務を行う
- 全国の新型コロナ死者数が過去最多に
- 新規感染者数は全都道府県で減少傾向に
- 新規感染者数は6週連続で日本が世界最多に
また、8月下旬には政府から次のような今後の方針が示されています。
- 今後、感染者の全数把握を見直す方針
- 9月からオミクロン株対応ワクチンの接種を開始へ
- 水際対策を緩和し、入国者数の上限も引き上げへ
感染拡大が続くなか、今後の政策に関係してくる方針が多く示されました。
9月や10月に実施される政策につながっていきますから、どのような動きになりそうなのか、今のうちから把握しておきましょう。
【4】NPT再検討会議、2回連続で決裂し閉会
8月1日から国連で開かれていた、核拡散防止条約(NPT)の再検討会議が閉幕しました。
5年に1度開かれる予定になっている会議ですが、2020年に開催予定だった会議が新型コロナ禍によって延期となっており、それがこのタイミングで開催となっていました。
会議をめぐっては、ロシアによるウクライナ侵略などで核使用の脅威が高まるなか、議論がどのようにまとまるのか注目が集まっていましたが、会議最終日の8月26日、最終文書案にロシアが反対したことで、会議は決裂して閉幕することとなりました。
- 1968年署名、1970年発効の条約。締約国は191か国(2021年現在)
- アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国を核兵器国として核兵器の保有を認める
- それ以外の国には核兵器の取得を禁止させる
- 核拡散防止条約の再検討会議が開かれた
- 会議はロシアによる反対で決裂して閉幕した
- 核拡散防止条約とは、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国を核兵器国として核兵器の保有を認めている条約
【5】パキスタン、洪水で死者1100人超と発表
6月からパキスタンで豪雨被害が発生していることが日本でも報道されています。
パキスタンの多くの場所では乾季と雨季のある気候が見られ、今年はモンスーン(季節風)による雨季で多くの雨が降ったことが洪水被害につながっています。
このほか、地球温暖化の影響により、北部の氷河が溶けたことも洪水被害を増大させていると指摘する声もあります。
一連の大雨による被害によって、インダス川などがあふれて国土の3分の1が水没し、8月末時点で死者は1100人を超えています。
- パキスタンでは6月から大雨による豪雨被害が発生している
- モンスーン(季節風)による雨季で多くの雨が降った
- 地球温暖化により北部の氷河が溶けたことも影響しているという声もある
時事問題の学習で大切なこと
受験・入試での時事問題の勉強というと、とにかく「大事な用語を覚えよう」となりがちですが、それだけでは十分な学習とは言えません。
出題者は決して、「どれくらい用語を知っているのか」という知識量だけを知りたいのではなく、「いかにニュース・世の中に興味を持てているのか」「みずから学ぶ姿勢を持っているか」という学習姿勢も測るために時事問題を出題することが多いからです。
- ニュースや世の中に興味・関心を持つことができているのか
- 一部の分野だけでなく、さまざまな話題に興味・関心を持っているか
- みずから積極的・能動的に調べ、学び続ける姿勢を持っているか
- 深い学びをできているか(課題が何かを認識し、その解決策を考えることができているか)
教員のとき、実際に時事問題を出題していましたが、知識を問うだけでは出題する意味があまりなくなってしまうんですよね…(クイズのようになってしまい学習の本質から外れてしまうことが多いんです。)
ですから、時事問題を勉強する際は、ひとつひとつの時事問題について、みずから主体的に興味や関心を持って、今の世の中で一体何が起きているのかを学ぼうとする姿勢が大切です。
重要な用語を押さえることはもちろん、わからないと思ったことは調べてみたり、「なぜ?」という観点を持って日々のニュースに触れようとするその姿勢こそが、時事問題の学習を深めることになります。
- 重要な用語は覚えるだけでなく、意味も理解しておく
- 内容や用語でわからないことがあれば調べて理解しようとする
- ひとつひとつの時事問題について、自分なりの意見や考え方を持ってみる
そういった学びの助けになるよう、大切なポイントをこの記事でまとめましたから、ぜひそれらを参考に勉強してみてください。
また、同じテーマの内容を、より詳しく動画で学べるよう、YouTubeに動画をアップしているので、こちらも見てみてください。